かんかがみやたのなのあや

頁 音　　　　　字 数　　　　　字 1 　かんかがみやたのなのあや あめつちも　うちともきよく なるときに　をうちにはべる とみたみも　やたのかがみお おがむとき　あまのこやねか つつしみて　やたとなつくる ゆえおこふ　ときにあまてる みことのり　やたはやたみの 　かんかがみ八たのなのあや あめつちも　うちともきよく なるときに　をうちにはべる とみたみも　八たのかがみお おがむとき　あまのこやねか つゝしみて　やたとなつくる ゆえおこふ　ときにあまてる みことのり　八たは八たみの 2 もとのたけ　いにしえつくる まばかりは　やそよろひとの なれたけお　あつめはかりて ひとつぼお　いまのひとまの ものさしぞ　このまばかりお やきだわけ　これにひつきの ふたたまし　よのひとがらの たかばかり　たおとつだきり もとのたけ　いにしえつくる まばかりは　八十よろひとの なれたけお　あつめはかりて 一とつぼお　いまの一とまの ものさしぞ　このまばかりお 八きだわけ　これにひつきの 二たたまし　よのひとがらの たかばかり　たお十つだきり 3 きとなづく　たみはやたなり たかばかり　ほかぜはにみづ よつにわけ　うつほのひとつ つきあわせ　あまのめくりの まかりさし　これてひとみお いだかんと　まろめてわたり ふたたたる　かがみはみやの みはしらに　かみおまねくの きとなづく　たみは八たなり たかばかり　ほかぜはにみづ 四つにわけ　うつほの一とつ つきあわせ　あまのめくりの まかりさし　これてひとみお いだかんと　まろめてわたり 二たたたる　かがみはみやの みはしらに　かみおまねくの 4 やたかがみ　いまわたりたの まるかがみ　あててやたみの こころゐる　やたのかがみの なによるな　われきくいにし かみのやは　むのたみめより むろやたつ　たみにをしゑて やねおなす　またやのたみめ やしろなる　いまみやとのに やたかがみ　いまわたりたの まるかがみ　あてゝやたみの こゝろゐる　やたのかがみの なによるな　われきくいにし かみのやは　「む」のたみめより むろやたつ　たみにをしゑて やねおなす　また「や」のたみめ やしろなる　いまみやとのに 5 たみおたす　やつはやかたぞ たのをして　みひかりまるの うちにゐる　たりたすくのり あめとちち　うえしたかえす らのおして　つちとははのり おやかこお　はらめはちたる ちちははは　げにたらちねよ たもをしも　ちなきのたらよ たみおたす　八つは八かたぞ 「た」のをして　三ひかりまるの うちにゐる　たりたすくのり あめとちゝ　うえしたかえす らのおして　つちとはゝのり おやかこお　はらめはちたる ちゝはゝは　げにたらちねよ たもをしも　ちなきのたらよ 6 かんがみて　たすくるたみは このごとく　やたはおおやけ いにしかみ　つくりさづくる とほこあり　とはととのふる をしてなり　ふたかみうけて おやとなり　たみおわかこと そだつるに　あつくをしゑて ひととなす　をしゑてもなお かんがみて　たすくるたみは このごとく　やたのおゝやけ いにしかみ　つくりさづくる とほこあり　とはとゝのふる をしてなり　二たかみうけて おやとなり　たみおわかこと そだつるに　あつくをしゑて ひとゝなす　をしゑてもなお 7 さからはば　うちほころばせ つみとがの　たたしもとほき あめとつち　ととかぬことお おもふなり　とみらひめもす うまなくて　をしゑおつねの わざとなす　とみたみこまご へだてなく　ゐつくめくまん おもひなり　をしゑぬものは さからはゞ　うちほころばせ つみとがの　たゝしもとほき あめとつち　とゝかぬことお おもふなり　とみらひめもす うまなくて　をしゑおつねの わざとなせ　とみたみこまご へだてなく　ゐつくめくまん おもひなり　をしゑぬものは 8 とみならす　をしゑうけぬは たみならず　つねにおもえよ あめのりお　ゑてみおをさめ たがやして　そろおうゑまき くさきりて　かりをさむみの たみはまこ　たくみおきども ひこやさご　ものしるとても うくめかで　とのみちびきに とみならす　をしゑうけぬは たみならず　つねにおもえよ あめのりお　ゑてみおをさめ たがやして　そろおうゑまき くさきりて　かりをさむみの たみはまこ　たくみおきども ひこやさご　ものしるとても うくめかで　とのみちびきに 9 ゐらざらんおや われみるに　をさまるみよは なのきこゑ　ひとのこころは およそこし　あらはにつとめ うらやすむ　なかにひとりは うらなくて　あめしるききの はなもみも　わかみのみちと しらざらめ　おかしかくすも ゐらざらんおや われみるに　をさまるみよは なのきこゑ　ひとのこゝろは およそこし　あらはにつとめ うらやすむ　なかに一とりは うらなくて　あめしるきゝの はなもみも　わかみのみちと しらざらめ　おかしかくすも 10 あめかしる　うつほはあまの こころばの　つねにめくれど みゑなくて　みづのめぐりお みるごとく　うつほはみゆる うおのめと　かわるひとめの うらかがみ　ひたりにもては みきにみゑ　ひたりえやれは みきにゆく　むかふえやれは あめかしる　うつほはあまの こゝろばの　つねにめくれど みゑなくて　みづのめぐりお みるごとく　うつほはみゆる うおのめと　かわるひとめの うらかがみ　ひたりにもては みきにみゑ　ひたりえやれは みきにゆく　むかふえやれは 11 まえによる　みなひるかえる このかがみ　なんのためぞや まさにきけ　もともとあけの みおやかみ　そばにとほかみ ゑびための　やもとのかみに まもらしむ　ひとのねこえは あなみかみ　みそふのかみの みめかたち　そむよろやちの まえによる　みなひるかえる このかがみ　なんのためぞや まさにきけ　もともとあけの みおやかみ　そばにとほかみ ゑびための　やもとのかみに まもらしむ　ひとのねこえは あなみかみ　三十二のかみの みめかたち　十むよろ八千の 12 ものおして　ひとのたましゐ よろこばす　ときにもとむる うまれつき　そむよろやちに しなかわる　あおひとくさの ことことく　あめのみおやの たまものと　まもらぬはなし ふたかみの　とほこにをさむ としふれば　にばなれときの ものおして　ひとのたましゐ よろこばす　ときにもとむる うまれつき　十六よろ八千に しなかわる　あおひとくさの ことことく　あめのみおやの たまものと　まもらぬはなし ふたかみの　とほこにをさむ としふれば　にばなれときの 13 たみあるも　たとえばかずの うつわもの　くだおすてなで にばときお　ならしもちゐん あめのこころぞ われみるに　よしわろめでつ たのしみて　ひとのなかごは ひとふたり　ややしるみちは ますかがみ　あめのむくひは たみあるも　たとえばかずの うつわもの　くだおすてなで にばときお　ならしもちゐん あめのこゝろぞ われみるに　よしわろめでつ たのしみて　ひとのなかごは ヒと二たり　やゝしるみちは ますかがみ　あめのむくひは 14 ぬすめるも　そしるもうつも みにかえる　ひとおうてども そのときは　いたきむくひも あらざれど　のちのやまふは あまかつち　ぬすみもひとか しらざれは　たからうるとぞ おもえとも　ひとたびかくし ふたぬすみ　みたびそこなひ ぬすめるも　そしるもうつも みにかえる　ひとおうてども そのときは　いたきむくひも あらざれど　のちのやまふは あまかつち　ぬすみもひとか しらざれは　たからうるとぞ おもえとも　ヒとたびかくし 二たぬすみ　三たびそこなひ 15 あらためず　あめつちひとの みるところ　あめのみつげは ひとにつく　つみあらはれて ほろぶとき　なすことなくて かなしきは　よそはよろこふ しむのはち　くやめどかえぬ こおもたば　しかときくべら あらだけの　まつはねしけて あらためず　あめつちひとの みるところ　あめのみつげは ひとにつく　つみあらはれて ほろぶとき　なすことなくて かなしきは　よそはよろこふ しむのはち　くやめどかえぬ こおもたば　しかときくべら あらだけの　まつはねしけて 16 わだかまる　ひとのわかばも わかままに　みちにもとりて わたかまる　ひともたきぎに きることく　おしまでしむの ゐたみかな　こおひたすのり くせまつお　ひきうゑあらこ つちかえば　なおきとなるぞ おやこころ　こまこまあつき わだかまる　ひとのわかばも わかまゝに　みちにもとりて わたかまる　ひともたきゞに きることく　おしまでしむの ゐたみかな　こおひたすのり くせまつお　ひきうゑあらこ つちかえば　なおきとなるぞ おやこころ　こまこまあつき 17 とのをしゑ　こはおさのねぞ おさなごに　あらこをしゑて つちかえは　なおきおさとぞ なるこころ　めくみおしらば こだからの　むねうつばりと なるごとく　ひとのすまゐの うえにあり　あらだけこころ こにもとめ　ききすきねぢけ とのをしゑ　こはおさのねぞ おさなごに　あらこをしゑて つちかえは　なおきおさとぞ なるこゝろ　めくみおしらば こだからの　むねうつばりと なるごとく　ひとのすまゐの うえにあり　あらだけこゝろ こにもとむ　きゝすきねぢけ 18 よこしまの　はたれとなるぞ ますひとら　おさなのときは ねちけのめ　はやあらためよ すてにまえ　のりおあやまる ますひとの　ほめすきねぢけ よこしまが　たておもぢけて とこやみの　なんだやわして ややしづむ　これもみくさの よこしま（回）の　はたれとなるぞ ますひとら　おさなのときは ねちけのめ　はやあらためよ すてにまえ　のりおあやまる ますひとの　ほめすきねぢけ よこしまが　たておもぢけて とこやみの　なんだやわして やゝしづむ　これもみくさの 19 うつわのり　あらでいかんぞ ゑざらんや　かねておもえば たすかがみ　あおひとくさも すくとなる　ひとにおけらは かきりなし　ながくつきかふ をしゑなすべき おやこころ　とけぬみほつめ こもりたら　そのこにもとむ うつわのり　あらでいかんぞ ゑざらんや　かねておもえば たすかがみ　あおひとくさも すくとなる　ひとにおけらは かきりなし　ながくつきかふ をしゑなすべき おやこゝろ　とけぬ三ほつめ こもりたら　そのこにもとむ 20 あらたけの　こころもかなと こひければ　かみのみつげに あらだけは　かぜはけしくて にわかぶり　まつふしこぶと わだかまり　ちよおふるとも ましならず　おやのこころも としはげし　あえしのばずて にはかかぜ　おろかにくらく あらたけの　こゝろもかなと こひければ　かみのみつげに あらだけは　かぜはけしくて にわかぶり　まつふしこぶと わだかまり　千よおふるとも ましならず　おやのこゝろも としはげし　あえしのばずて にはかかぜ　おろかにくらく 21 にぶきこは　そのあらかぜに ふきうたれ　いたみしのへば なおからず　むちおのがるる はやぎきお　ほめよろこべは すぎねぢけ　はたれとなるぞ あやまるな　おやつつしめよ くらきこも　こまかにをしゑ ひおつみて　すこしはとふる にぶきこは　そのあらかぜに ふきうたれ　いたみしのへば なおからず　むちおのがるゝ はやぎゝお　ほめよろこべは すぎねぢけ　はたれとなるぞ あやまるな　おやつゝしめよ くらきこも　こまかにをしゑ ひおつみて　すこしはとふる 22 つきおへて　あつくをしゑは にぶさるる　としどしまなび あけぼのの　わざもはやきぞ はつよりも　よからでわざお かえすとも　ももちをしゑて おほゑずは　しつむるつゑに またをしゆ　ゑゑこはたのめ をしゑども　てもともまつの つきおへて　あつくをしゑは にぶさるゝ　としどしまなび あけぼのゝ　わざもはやきぞ はつよりも　よからでわざお かえすとも　もゝ千をしゑて おほゑずは　しつむるつゑに またをしゆ　ゑゝこはたのめ をしゑども　てもともまつの 23 しもとつえ　おゑるままにて つちかえは　そとせになおる きざしおゑ　みそとせややに のびさかゑ　もものつくりき みものはり　ゐもはむなぎぞ ひとのりも　そとせほぼなる みそのはり　ゐそはむなぎの いさおしも　あつきめくみの しもとつえ　おゑるまゝにて つちかえは　十とせになおる きざしおゑ　三そとせやゝに のびさかゑ　もゝのつくりき 三ものはり　五もはむなぎぞ ひとのりも　十とせほゞなる 三十のはり　五十はむなぎの いさおしも　あつきめくみの 24 ゆるのりお　かならずうむな はやるなよ　はやきはたれに おもむかで　やたのかがみの あやきけは　よこがおさるぞ わかこころ　いれてゐやすく あめかまもるぞ たちからそ　すすみもふさく ぬすびとの　みつめにしるる ゆるのりお　かならずうむな はやるなよ　はやきはたれに おもむかで　やたのかがみの あやきけは　よこがおさるぞ わかこゝろ　いれてゐやすく あめかまもるぞ たちからそ　すゝみもふさく ぬすびとの　みつめにしるゝ 25 つちいかん　かみはやわして みことのり　しはしこころお しづめまて　われひとばりお つねみるに　ふつくことなる くにかみの　いきふくかぜお うけうまれ　いきすとなれば ならはしの　ことばもくにお へたつれば　かはれとよその つちいかん　かみはやわして みことのり　しはしこゝろお しづめまて　われひとばりお つねみるに　ふつくことなる くにかみの　いきふくかぜお うけうまれ　いきすとなれば ならはしの　ことばもくにお へたつれば　かはれとよその 26 おさなこも　なじめばそこの ふりとなる　うつほにすめど そらとばず　はにふみおれば こたえしる　かぜはにかみの まもるゆえ　みるきくたびに よしあしも　ひめもすあめに つげあれば　かくしぬすむも みにそふる　かぜよりあめに おさなこも　なじめばそこの ふりとなる　うつほにすめど そらとばず　はにふみおれば こたえしる　かぜはにかみの まもるゆえ　みるきくたびに よしあしも　ひめもすあめに つげあれば　かくしぬすむも みにそふる　かぜよりあめに 27 つぐるなり　ふたのぬすみは せぐくまり　ぬきあしなすも つちのかみ　めくみによりて まだつげず　みたびそこなふ おのかむね　さわぎあるより ことふるえ　みめにあらはれ そのぬしは　かえにとひつめ ここさとし　またうらとえは つぐるなり　ふたのぬすみは せぐゝまり　ぬきあしなすも つちのかみ　めくみによりて まだつげず　三たびそこなふ おのかむね　さわぎあるより ことふるえ　みめにあらはれ そのぬしは　かれにとひつめ こゝさとし　またうらとえは 28 ついかたる　よそのうたえも あづかれど　みつしるつげの ふたたびも　あめのみたねと きみのつげ　まちゆるせども しなにより　あめよりきみに つげあるぞ　まさにはづべし あめつちか　わるさなせそと さがしこそすれ ついかたる　よそのうたえも あづかれど　三つしるつげの 二たゝびも　あめのみたねと きみのつげ　まちゆるせども しなにより　あめよりきみに つげあるぞ　まさにはづべし あめつちか　わるさなせそと さがしこそすれ 29 はたれかみ　はるなすすみて ををんつげ　そらかみのれど すめらかみ　つげなでおらは おやおやや　あらこききてん おさざずり　あらさねたける これうんつ　あなどるすりら ねぢけまず　さそあしなんど はにしらん　いやすりたける はたれかみ　はるなすゝみて をゝんつげ　そらかみのれど すめらかみ　つげなでおらは おやおやや　あらこきゝてん おさゞずり　あらさねたける これうんつ　あなどるすりら ねぢけまず　さそあしなんど はにしらん　いやすりたける 30 これふんた　しゐばふすりも おだけんば　つらもかたるも わけらんや　すべかみそらに しらせぬぞ　あらこすりなる これみうん　さそらききてん あのかべら　なろますこちに わざつけて　そらつかまんと みちひねり　むたびたたかひ これふんた　しゐばふすりも おだけんば　つらもかたるも わけらんや　すべかみそらに しらせぬぞ　あらこすりなる これみうん　さそらきゝてん おのかべら　なろます九ンちの わざつけて　そらつかまんと 三千ひねり　六たびたゝかひ 31 なしたれど　まさくることは いかならん　そのときかみは にこゑみて　またはなとるな たたこころ　しつめてきけよ おのかとき　さかりあざむく むくひあり　ゆえおきかせん われみるに　ひとのみやびは なさけゑだ　あめよりさつぐ なしたれど　まさくることは いかならん　そのときかみは にこゑみて　またはなとるな たゝこゝろ　しつめてきけよ おのかとき　さかりあざむく むくひあり　ゆえおきかせん われみるに　ひとのみやびは なさけゑだ　あめよりさつぐ 32 たまとしゐ　むすふゐのちの たまなかご　うむちはきもぞ しゐのねは　むらとこころば ふくしゆふ　よくらよこしま ねのむくら　わたるみやびか ものおしる　なさけなかごに かよえると　たとえばくせと まいなひて　さかゐまさんお たまとしゐ　むすふゐのちの たまなかご　うむちはきもぞ しゐのねは　むらとこゝろば ふくしゆふ　四くらよこしま ねの六くら　わたるみやびか ものおしる　なさけなかごに かよえると　たとえばくせと まいなひて　さかゐまさんお 33 とみもほし　とりひきまして よろこべは　へりにくむたみ またつよく　ねかえはいかる とものおみ　せまるおゑらみ わけかえす　めくりよろこふ まけにくむ　きもめすおそれ たたされて　かるるかなしさ もろこえと　きみのいかりに とみもほし　とりひきまして よろこべは　へりにくむたみ またつよく　ねかえはいかる とものおみ　せまるおゑらみ わけ（分解）かえす　めくみよろこふ まけにくむ　きみめすおそれ たゝされて　かるゝかなしさ もろこえと　きみのいかりに 34 またゆりず　かなしきのちの いさおしと　もろかもらえば ゆるさるる　おそればまどひ あらためて　まめなるごとし まどえるも　みやびなかごに つげおけば　ひとうつときは いたみしる　そしればうらみ うつわもの　ぬすまばおしむ またゆりず　かなしきのちの いさおしと　もろかもらえば ゆるさるゝ　おそればまどひ あらためて　まめのるごとし まどえるも　みやびなかごに つげおけば　ひとうつときは いたみしる　そしればうらみ うつわもの　ぬすまばおしむ 35 そこなはば　しむのいたみも しるなかご　こころばあしき わざなせは　みやびなかこに つぐあわれ　ひとかひとうつ ころすおも　みれはのぞかん おもひあり　ころぶもおこす あわれゑた　ましてわかみは みやびより　むねにとほれば そこなはゞ　しむのいたみも しるなかご　こゝろばあしき わざなせは　みやびなかこに つぐあわれ　ひとかひとうつ ころすおも　みれはのぞかん おもひあり　ころぶもおこす あわれゑた　ましてわかみは みやびより　むねにとほれば 36 あやしなく　みおをさむれと こころばは　おごりおきけば ほしにしむ　あちもいろめも よこしまに　しゐにあやかり みおからす　ほしもそそげは あちなおり　いせのみちなる いさむとも　ぬすむこころば みやびより　ゐくらにつげて あやしなく　みおをさむれと こゝろば（新陽）は　おごりおきけば ほしにしむ（☆西零）　あちもいろめも よこしまに　しゐにあやかり みおからす　ほしもそゝげは あちなおり　いせのみちなる いさむとも　ぬすむこゝろば みやび（宮弥）より　五くらにつげて　 37 やすからず　みめにことばに せぐくまり　ぬきあしこたふ はにこころ　よろますしれど みやびから　ときすきてなる はたれとも　それこころみに わざおなせ　われはやのぞく みやびあり　これまつかやの にべなるぞ　みやびなければ やすらかず　みめにことば（言映）に せぐゝまり　ぬきあしこたふ はにこゝろ　よろますしれど みやびから　ときすきてなる はたれとも　それこゝろみ（試見）に わざおなせ　われはやのぞく みやびあり　これまつかやの にべなるぞ　みやびなければ 38 みもかるる　かれていろほし なんのためぞや つつしみて　あまのこやねか もともりお　こえはたまとよ みことのり　ひとはあめつち かたとれり　そらはたかまの ひつきほし　ゐわたむくらも みもかるゝ　かれていろほし なんのためぞや つゝしみて　あまのこやねか もともりお　こえはたまとよ みことのり　ひとはあめつち（滅路） かた（方）とれり　そらはたかまの ひつき（点亀）ほし（＊）　五わた六くら（方）も 39 くにのみち　なかこはきみぞ きもはとみ　よこしはたみよ ふくしかき　むらとはならす わたそえて　みやびめつけの わるさつげ　ふくしかまえの あつさむも　ころもかゆれど ほしにしむ　ときはかまわす あまきには　よこしむさぼる くにのみち　なかこはきみぞ きもはとみ　よこしはたみよ ふく（普く）しかき　むらとはならす わたそえて　みやびめつけの わるさつげ　ふくしかまえの あつさむも　ころもかゆれど ほしにしむ　ときはかまわす あまきには　よこ（横）しむ（為）さぼる 40 こころさし　むらとのいきお めくらすも　いろにおぼれて らみからす　これみのかがみ くもりさび　うばわるなかご みかかんと　やたのかがみに むかわせて　みかくうつわは もとのもり　なかごのかたち かがみぞよ　ひとみぬとても こゝろさし　むらとのいきお めくらすも　いろにおぼれて らみからす　これみのか（日）がみ（視） くもりさび　うばわるなかご みかかんと　やたのかがみに むかわせて　みかくうつわは もとのもり　なかごのかたち かがみぞよ　ひとみぬとても 41 ぬすむなよ　およそのひとは しらねども　みなあらはるる もとのもり　あめはいにしる はにこたふ　ひとはつげしる このみつに　つげあらはれて おおやけの　つみまぬかるる ところなし　つねにおそれよ ひのめぐり　ひるはひとかも ぬすむなよ　およそのひとは しらねども　みなあらはるゝ もとのもり　あめはいにしる はにこたふ　ひとはつげしる このみつに　つげあらはれて おゝやけの　つみまぬかるゝ ところなし　つねにおそれよ ひのめぐり　ひるはひとかも 42 あきらかで　よはがとにごる むしばみも　あめのこころに みるはかみ　はにとしはがみ このあぢお　ひとのみにしる このみつお　あわすかがみの やはやしろ　たはたみおたす そのきみの　よろのみはたの まつりごと　をさむやすみの あきらかで　よはがとにごる むしばみも　あめのこゝろに みるはかみ　はにとしはがみ このあぢお　ひとのみにしる この三つお　あわすかがみの やはやしろ　たはたみおたす そのきみの　よろのみはたの まつりごと　をさむやすみの 43 たみはやた　やたみあまねく てらさんと　やたのかがみと なつくなり　なおみさのりの あぢはひお　ふかくまなびて ここにしるへし ときにゑむ　はるなむはたれ さきのつみ　ゆりてもとけぬ おのかむね　いまややわるる たみはやた　やたみあまねく（普く） てらさんと　やたのかがみと なつくなり　なおみさのりの あぢはひお　ふかくまなびて こゝ（個々）にしるへし ときにゑむ　はるな六はたれ さきのつみ　ゆりてもとけぬ おのかむね　いまやゝわるゝ 44 こりたまの　こどろそそぎて のちのこお　おくあらだけに よるひとも　こどろそそがん ちかひなす　またたちからそ たにおでて　たまゆらきけば みつしれり　たとひいそらも たついぬも　ひしぐここちで はんべりき　こもりたうたお こりたまの　こどろ（泥）そゝぎて のちのこお　おくあらだけに よるひとも　こどろ（陽路）そゝがん ちかひなす　またたちからそ たにおでゝ　たまゆらきけば 三つしれり　たとひいそらも たついぬも　ひしぐこゝちで はんべりき　こもりたうたお 45 かんがえて　ふくしのやまひ たしやすし　なさけとあぢの すぎやむも　ねにいらぬまよ はやいやせ　ひとわざもこれ いろほれも　みちもてなせば あやまたず　よこよらはやむ ほしきおも　ゐゑわざなせよ とぼしくと　ぬすまはかるる かんがえて　ふくしのやまひ たしやすし　なさけとあぢの すぎやむも　ねにいらぬまよ（迷） はやいやせ　ひとわざもこれ いろほれも　みちもてなせば あやまたず　よこよらはやむ ほしきおも　ゐゑわざなせよ とぼしくと　ぬすまはかるゝ 46 とみつねに　ひとのいきすお かんがえば　だますはふくし いろむらと　ぬすめはきもゑ そこなえは　おとろくなかご みめにしり　ことばいきすの みつしれば　つたえみちびき そろこやし　たみにぎわさん ちかひのみ　ときにあまてる とみつねに　ひとのいきすお かんがえば　だますはふくし いろむらと　ぬすめはきもゑ そこなえは　おとろくなかご 三めにしり　ことばいきすと 三つしれば　つたえみちびき そろこやし　たみにぎわさん ちかひのみ　ときにあまてる 47 みことのり　むべなりなんち よもめぐり　つちかふみちに かてふやし　いとまあらせて くにめぐり　よのあしはらも みつほなる　かみのみうたに つちかふは　みのあしはらも みつほなる　たみとなせとみ とみとなれたみ みことのり　むべなりなんち よもめぐり　つちかふみちに かてふやし　いとまあらせて くにめぐり　よのあしはらも みつほなる　かみのみうたに つちかふは　みのあしはらも みつほなる　たみとなせとみ とみとなれたみ 48 もろひとに　あまのこやねの もふさくは　みうたのあぢは すえすえの　たみもみちびき すなおなる　わざもをしゑて つちかえば　ゐゑもさかえて そろふゆる　みづほとなせる かみうたぞ　かくのをしゑに みちびきて　たみもゐやすく もろひとに　あまのこやねの もふさくは　みうたのあぢは すえすえの　たみもみちびき すなおなる　わざもをしゑて つちかえば　ゐゑもさかえて そろふゆる　みづほとなせる かみうたぞ　かくのをしゑに みちびきて　たみもゐやすく 49 にきはせて　そのくにたもつ ものあらは　すえたみとても うえのとみ　かならずをして たまふなる　みうたなりけり かけまくも　いとおそれみの おんうたと　みちとみひこも もろこえに　やもよろたみは ももちこえ　あなありかたや にきはせて　そのくにたもつ ものあらは　すえたみとても うえのとみ　かならずをして たまふなる　みうたなりけり かけまくも　いとおそれみの おんうたと　三千とみひこも もろこえに　やもよろたみは もゝ千こえ　あなありかたや 50 あなにゑや　あなうれしやと おかみさる　やたのかがみの みなのあや　いとめぐみなり あなかしこあな あなにゑや　あなうれしやと をかみさる　やたのかがみの みなのあや　いとめくみなり あなかしこかな あなにゑや　あなうれしやと おかみさる　やたのかがみの みなのあや　いとめぐみなり あなかしこあな あなにゑや　あなうれしやと をかみさる　やたのかがみの みなのあや　いとめくみなり あなかしこかな