たまかゑしはたれうつあや

頁 音　　　　　字 数　　　　　字 1 　たまかゑしはたれうつあや おをんかみ　あめかしたてる くしひるに　たみもゆたかに ふそみよろ　ふちみもやその ふたとしお　へてもやすらや みかたちも　なおわかやきて をわします　ことしふそよの さくすずお　ふそゐのすずに 　たまかゑし ハたれうつアや オをんかみ 　ｱｶめカしたてる くしヒるに 　たみもゆたかに 二十三よろ 　二千三モ八十の 二たとしお 　へてもやすらや みかたちも 　なおわかやｷｼて をわします 　ことし二十四の さくすゞお 　二十五のすゞに 2 うゑかえて　ふしにあたれは ねのくにと　さほこのくにの ますひとが　うちのしらびと こくみらが　おやもおかして こもおかす　とがあやまちも ふためとの　かしこところの ひきつりに　ゆるせはかかゑ くにおたす　まいないつかむ うゑかえて 　ふしにアたれは ねのくにと 　さほこのくにの ますヒとガ 　うちのしらビと こくみらガ 　オやもおかして こもおかす 　とガアやまちも 二ためとの 　かしこところの ひきつりに 　ゆるせはかゝゑ くにおたす 　まいないつかむ 3 まめならす　ついにおろちに なめられて　のりのくつるる ふしぶしに　はたれのものの うぐめきて　さはいのこゑの おそろしく　ここさわやまの はやききす　ひなぐるつげの たかまには　かみはかりして すすみでる　たけみかつちか まめならす 　ついにおろちに なめられて 　のりのくつるゝ ふしぶしに 　ハたれのものゝ うぐめきて 　さはいのこゑの おそろしく 　こゝさわやまの はやきゝす 　ヒなぐるつげの たかまには 　かみはかりして すゝみでる 　たけみかつちカ 4 そむたけの　よろにすくるる ちからにも　しらぬはたれの いぶかさお　うつやひたりの かなさきも　こたゑおしらて うかかゑは　あまてらします みことのり　ややしるまこと はたれとは　あめにもおらず かみならず　ひとのねちけの 十六たけの 　よろにすくるゝ ちからにも 　しらぬハたれの いぶかさお 　うつやヒたりの かなさきも 　こたゑおしらて うかゝゑは　ｱｶまてらします みことのり　やゝしるまこと はたれとは 　アめにもおらズ かみならず 　ヒとのねちけの 5 ときすぐれ　こりゑてむつの はたれなる　にしきおろちの しむみちや　はるなははみち ゐそらみち　みたるきくみち ゐつなみち　なるかみもとむ あゑのみち　みなそのしむお ぬきとりて　わざにもゑつく おこりひの　ひひにみたびの ときすぐれ 　こりゑて六つの ハたれなる 　にしきおろち（仁識降路地）の しむみちや 　ハるなハゝみち ゐそらみち 　みたるきくみち ゐつなみち 　なるかみもとむ あゑのみち 　みなそのしむお ぬきとりて 　わざにもゑつく おこりヒの 　ヒゝに三たビの 6 なやみあり　いかでおそれん かんちから　はらいのそかは おのつから　ははもいそらも よりかゑし　いるやもうけず かみのやは　かならすあたる はたれみの　わざやあらはす ふつぬしか　てたておとえは かなさきの　おきなこたゑて なやみり 　いかでおそれん かんちから 　はらいのそかは おのつから 　ハハもいそらも よりかゑし 　いるやもうけず かみのやは 　かならすあたる（必日与見） はたれみの 　わざやアらはす フつぬし（個主）カ 　てたておとえは かなさき（仮納先）の 　オきなこたゑて 7 われもなし　ゐつくしおもて かんかたち　なかこすなおに かんちから　よくものしるは かんとほり　ことなふたもつ くしひるそ　たたやわらきお てたてなり　かみのみこころ うるはしく　みそきつかさお かなさきに　ふつぬしそゑて われもなし 　ゐつくしおもて かんかたち 　なかこすなおに かんちから 　よくものしるは かんとほり 　ことなふたもつ くしヒるそ 　たゝやわらきお てたてなり 　かみのみこゝろ うるはしく 　みそｷｼつかさお かなさきに 　ふつぬし（沸主）そゑて 8 みかつちも　いさおしあわせ うたしむる　あまのかこゆみ ははやそゑ　はたれやぶれと たまひけり　むつのはたれは やまたあり　ここちつかさに ななはかり　むれあつまりて かきやぶり　むらくもおこし ほのほふき　つふていかつち みかつちも 　いさおしアわせ うたしむる 　アまのかこゆみ ハゝやそゑ 　ハたれやブれと たまひけり 　六つのハたれは 八またアり 　九ゝ千つかさに 七ゝはかり 　むれアつまりて かきやぶり 　むらくもおこし ホのほふき 　つふていかつち 9 くにゆすり　たみおゆすりて せめよする　あまてるかみは さくなたり　はやかはのせに みそきして　はたれやぶるの まじないの　たねおもとめて さつけます　もろかみうけて これおうつ　はたれしむみち なすわさに　やまかわあぶれ くにゆすり 　たみおゆすりて せめよする 　ｱｶまてるかみは さくなたり 　はやかはのせに みそｷｼして 　ハたれやぶるの まじないの 　たねおもとめて さつけます 　もろかみうけて これおうつ 　ハたれしむみち なすわさに 　やまかわアブれ 10 うおろちが　ほのほおはきて おとろかす　かなさきしばし たちかゑり　あめにつくれは おをんかみ　たまふかだすす わらびなわ　かなさきうけて せめくちの　もろにさつけて ましなゑは　はたれのものの わざならす　にけんとすれと うおろちガ 　ホのほおはきて おとろかす 　かなさきしばし たちかゑり 　ｱｶめにつくれは オをんかみ 　たまふかだすゝ わらびなわ 　かなさきうけて せめくちの 　もろにさつけて ましなゑは 　ハたれのものゝ わざならす 　にけんとすれと 11 かみいくや　かちていけとる はたれまお　かわくひでりに つなきおき　ついにいけとる はたれかみ　つつがにおきて みちものま　しむにあつけて もろかえりけり しかるのち　またはやきじは おおはたれ　ねのたけやまに かみいくや 　かちていけとる ハたれまお 　かわくヒでりに つなきおき 　ついにいけとる ハたれかみ 　つゝガにおきて 三千ものま 　しむにアつけて もろかえりけり しかるのち 　またはやきジは おゝハたれ 　ねのたけやまに 12 あらはれて　あのにいたれは かみはかり　ふつぬしやりて これおうつ　ときにはたれの いそらかみ　のやまおかゑて むらくもや　いくひかかやき おとろかし　とげやはなせは ふつぬしか　てにとるときに ゆびやぶれ　まづはせかえり アらはれて 　アのにいたれは かみはかり 　フつぬしやりて これおうつ 　ときにハたれの いそらかみ 　のやまおかゑて むらくもや 　いくヒかゝやき おとろかし 　とげやはなせは フつぬしカ 　てにとるときに ゆびやぶれ 　まづはせかえり 13 あめにつぐ　きみかんがゑて いそらみち　そこじとふきと たまわれは　ふつぬしもろと ゆがけして　さらにむかいて やおもとむ　はたれおもえり やにあたり　よみかえるかや いたまぬか　ふつぬしいわく ゆがけあり　なんぞいたまん ｱｶめにつぐ 　きみかんガゑて いそらみち 　ｿｰこじとふきと たまわれは 　フつぬしもろと ゆがけして 　さらにむかいて やおもとむ 　ハたれおもえり やにアたり 　よみかえるかや いたまぬか 　フつぬしいわく ゆがけアり 　なんぞいたまん 14 うけよとて　ははやはなせは はたれとる　ともにわらいて みやげあり　かみよりそこぜ たまはれば　はたれよろこび かみいかん　わかすきしるや またいわく　なんちもしるや こたゑねは　わらつていわく ころすなり　はたれいかりて うけよとて 　ハゝやはなせは ハたれとる 　ともにわらいて みやげあり 　かみよりｿｰこぜ たまはれば 　はたれよろこび かみいかん 　わカすきしるや またいわく 　なんちもしるや こたゑねは 　わらつていわく ころすなり 　はたれいかりて 15 なにゆえぞ　なんちほこりて はくるゆえ　いそらうつなり なおいかり　いわおけあげて ののしれは　ふつぬしそこぜ なけいるる　はたれまうばい あらそえり　みかたはふきお たきいぶす　はたれむせんて しりぞくお　おいつめしはる なにゆえぞ 　なんちほこりて ハくるゆえ 　いそらうつなり なおいかり 　いわおけアげて のゝしれは 　フつぬしｿｰこぜ なけいるゝ 　はたれまうばい アらそえり 　みかたはふきお たきいぶす 　はたれむせんて しりぞくお 　おいつめしはる 16 ちはたれま　これもひるねと なおいさみ　よもよりかこみ いそらかみ　ついにしはりて つつがなす　ちものものまも そのくにの　しむにあつけて もろかえりけり またはたれ　いよのやまより きしゐくに　わたりせむるお 千ハたれま 　これもヒるねと なおいさみ 　四もよりかこみ いそらかみ 　ついにしハりて つゝ（筒）ガなす 　千モのものまも そのくにの 　しむにアつけて もろかえりけり またハたれ 　いよのやまより きしゐくに 　わたりせむるお 17 とつみやの　つけにもろあい かみはかり　かねてかなての みことのり　たけみかつちに ふとまかり　たまえはいそき かなてんと　たかのにいたる ゐつなみち　よろのけものに ばけかかる　みかつちゆけは はたれかみ　すすみていわく とつみやの 　つけにもろアい かみはかり 　かねてかなての みことのり 　たけみかつちに フとまかり 　たまえはいそｷｼ かなてんと 　たかのにいたる ゐつなみち 　四ロのけものに ばけかゝる 　みかつちゆけは ハたれかみ 　すゝみていわく 18 さきふたり　われにかえせよ かえさすは　かみもとらんそ みかつちか　わらひていわく わかちから　よろにすくれて いかつちも　なんちもひしぐ なわうけよ　はたれいかりて たたかえは　みかたのなくる ふとまかり　むれむさほりて さき二たり 　われにかえせよ かえさすは 　かみもとらんそ みかつちカ 　わらひていわく わカちから 　よロにすくれて いかつちも 　なんちもひしぐ なわうけよ 　ハたれいかりて たゝかえは 　みかたのなくる フとまかり 　むれむさほりて 19 はたれまお　うちおいつめて みなくくり　ついにいつなも わらひなは　ももひとつれに ゆいすへて　ここちこももの つきしばり　ひよどりぐさの ことくなり　みつからやまに ひきのほる　みなくひしまり まかるもの　やまにうつみて はたれまお 　うちおいつめて みなくゝり 　ついにいつなも わらひなは 　百ゝ一とつれに ゆいすへて 　九ゝ千九もゝの つきしばり 　ひよドりぐさの ことくなり 　みつからやまに ひきのほる 　みなくひしまり まかるもの 　やまにうつみて 20 いきのこる　ももささやまに つつがなす　かなてからせる あやまちと　もにつつしむお きこしめし　みこのくすひに とわしむる　とみあやまちて よろものま　ひきからしけり またくすひ　それはひとかや ことくなり　かえことあれは いきのこる 　百ゝさゝ（支）やまに つゝ（筒）ガなす 　かなてからせる アやまちと 　もにつゝしむお きこしめし 　みこのくすヒに とわしむる 　とみアやまちて よロものま 　ひきからしけり またくすヒ 　それはヒとかや ことくなり 　かえことアれは 21 おをんかみ　つつやにいたり みたまえは　かたちはまさる かほはいぬ　そのもときけば むかしはは　まさるにとつき よよおへて　みなさることく みことのり　たまかえしせは ひとならん　さきにまかるも こおときて　ひとにうまるぞ オをんかみ 　つゝや（銃矢）にいたり みたまえは 　かたちはまさる かほはいぬ 　そのもときけば むかしはゝ 　まさるにとつき よゝおへて 　みなさることく みことのり 　たまかえしせは ヒとならん 　さきにまかるも ｺｰおときて（音聞点） 　ヒとにうまる（解に生丸）ぞ 22 ときにもも　ねかわくはかみ ひとになし　たまわれとみな まかれけり　ここすとのみち おをんかみ　つはものぬしと ふつぬしと　たけみかつちに たまかえし　さるさるさわに おこるみちかな またはたれ　つくしのみたり ときにもゝ 　ねかわくはかみ ヒとになし 　たまわれとみな まかれけり 　ここすとのみち オをんかみ 　つはものぬしと フつぬしと 　たけみかつちに たまかえし 　さるさるさわに おこるみちかな またはたれ 　つくしのみたり 23 なかくにの　はなやまののに ともあつむ　ときにあまてる みことのり　うけもちのまこ かたまろに　くにみてかえれ かたまろか　いたれははたれ いろかえて　さきみたれたる きくみちの　ここさわゆくや ひめおとり　むらくもたびや なかくにの 　はなやまのノに ともアつむ 　ときにｱｶまてる みことのり 　うけもちのまコ かたまろに 　くにみてかえれ かたまろカ 　いたれははたれ いろかえて 　さきみたれたる きくみちの 　ここさわゆくや ヒめおとり 　むらくもたビや 24 ほたるびの　わらひあざけり いかりびの　あおたまはけば すすみゑず　かたまろかえり もふすとき　しばしかんがゑ みことのり　これきくならん きつねとは　きはねよりなる つさおへて　ねにきてすめる ねすみおば　あぶらにあけて ほたるビの 　わらひあざけり いかりビの 　あおたまはけば すゝみゑず 　かたまろかえり もふすとき 　しばしかんガゑ みことのり 　これきくならん きつねとは 　きはねよりなる つさおへて 　ねにきてすめる ねすみおば 　アぶらにあけて 25 いとふべし　くはちとたがふ くはきうの　をのほおいとふ はしかみの　そがめがふすべ ひしがんと　みことおうけて かだまろか　もろにをしゑて のにいたる　はたれみたりか さきみたれ　いくゑかはりて おどろかす　かたまろなける いとふべし 　くはちとたがふ くはきうの 　ヲのホおいとふ はし（走）かみの 　ｿｰガめガふすべ ひしガんと 　みことおうけて かダまろカ 　もろにをしゑて ノにいたる 　はたれみたりカ さきみたれ 　いくゑかはりて おどろかす 　かたまろなける 26 あけねつみ　きくたみうばい むさほるお　もろかみつよく たたかえば　ゆつりにくるお おいつめて　ちたりとらゑて きらんとす　ふつくなけきて やつかれら　かえりもふでん あめたみと　いのちおこえは かたまろか　みなときゆるし アけねつみ 　きくたみうばい むさほるお 　もろかみつよく たゝかえば 　ゆつりにくるお おいつめて 　千たりとらゑて きらんとす 　ふつくなけきて やつかれら 　かえりもふでん アめたみと 　いのちおこえは かたまろカ 　みなときゆるし 27 わらなわお　さわになはせて はしかみと　めがおいぶせは みたるるお　さらにたたかい おひつめて　ふつくとらゑて さきためし　つひにおいつめ みはたれお　しばるわらびに きくつねお　みさとのあみお のにはりて　みなおひいれて わらなわお 　さわになはせて はしかみと 　めガおいぶせは みたるゝお 　さらにたゝかい おひつめて 　ふつくとらゑて さきためし 　つひにおいつめ 三はたれお 　しばるわらびに きくつねお 　みさとのあみお ノにはりて 　みなおひいれて 28 たまつなき　きくつねすべて みそみよろ　みたりはつつが もろかえりけり またはたれ　ひすみひたかみ かくやまと　ふたいわうらに つくつけの　くしのはひけは もろかみは　たかまにはかり みゆきとぞ　ねがゑはかみの たまつなき 　きくつねすべて 三十三よロ 　三たりはつゝガ もろかえりけり またはたれ 　ヒすみヒたかみ かくやまと 　二たいわうらに つくつけの 　くしのハひけは もろかみは 　たかまにはかり みゆきとぞ 　ねガゑはかみの 29 みゆきなる　てくるまのうち せおりつめ　あめのみかげに あきつめは　ひのみかげさす いふきぬし　くまのくすひと まてにあり　しろくろこまに もろそひて　やまたにいたり きじとべは　はるなははみち のもやまも　かゑてむらくも みゆきなる 　てくるまのうち せおりつめ 　ｱｶめのみかげに アきつめは 　ヒのみかげさす いふきぬし 　くまのくすヒと まてにあり 　しろくろこまに もろそひて 　やまたにいたり きじとべは 　はるなハハみち のもやまも 　かゑてむらくも 30 ほのほふき　とげやのあられ なるかみに　みかたかえれは おをんかみ　かねてさつさに うたみつけ　なくれはたしむ はたれまお　さつさつづうた さすらでも　はたれもはなげ みつたらず　かかんなすがも てたてつき　かれのんてんも ホのほふき 　とげやのあられ なるかみに 　みかたかえれは オをんかみ 　かねてさつさに うたみつけ 　なくれはたしむ はたれまお 　さ‐ツさつゞうた さすらでも 　はたれもはなげ 三つたらず 　かかんなすガも てたてつき 　かれノんてんも 31 あにきかず　ひつきとわれは あわもてらすさ もろうたふ　はたれいかりて やのあられ　かみのたみめに やもたたす　いやたけいかり ひばなふく　かみみつはめお まねくとき　ほのほきゆれは むなさわぎ　にけんとするお ｱｶにきかず 　ヒつきとわれは ｱｶﾜｶもてらすさ もろうたふ 　はたれいかりて やのあられ 　かみのたみめに やもたゝす 　いやたけいかり ヒばなふく 　かみみつはめお まねくとき 　ほのほきゆれは むなさわギ 　にけんとするお 32 たちからそ　はたれはるなに とびかかり　ちからあらそひ おししばる　はたれまもみな とりしばり　まえにひきすゑ たれあぐる　きみやさかにの まかるたま　せおりはまふつ やたかがみ　あきつくさなき やえつるき　ときにいふきと たちからｿｰ 　はたれはるなに とビかゝり 　ちからアらそひ おししばる 　はたれまもみな とりしばり 　まえにひきすゑ たれアぐる 　きみやさかにの まかるたま 　せおりはまふつ やたかガみ 　アきつくさなｷｼ やえつるｷｼ 　ときにいふきと 33 ゆえおとふ　はるなこたえて やつかれに　ねのますひとか をしえけり　いさおしならは くにつかみ　これそさのその みことなり　ときにいふきと まふつなら　かんがみんとて みかがみに　うつせはふつく つばさあり　いふきといわく ゆえおとふ 　はるなこたえて やつかれに 　ねのますひとカ をしえけり 　いさおしならは くにつかみ 　これそさのｿｰの みことなり 　ときにいふきと まふつなら 　かんガみんとて みかガみに 　うつせはふつく（沸く） つバさあり 　いふきといわく 34 このはたれ　ぬゑあしもちぞ はけわざに　たふらかすもの みなきらん　ときにくすひか くまのかみ　まねけはからす やつきたる　ここにはたれの ちおしぼり　ちかひととめて うしほあび　かげうつすとき むますたり　ひとなるはみな このはたれ 　ぬゑアしもちぞ はけわざに 　たふらかすもの みなきらん 　ときにくすヒカ くまのかみ 　まねけはからす 八つきたる 　こゝにはたれの ちおしぼり 　ちかひとゝめて うしほあび 　かげうつすとき 六マスたり 　ヒとなるはみな 35 たみとなる　さきのつつがの むはたれも　はるながものま ゐちたりと　くにあつけよち みなめして　ちおそそくとき きくみたり　すぐにきつねの かけあれは　なもみつきつね みそみよろ　たまたちせんお かだかこふ　もろゆるさねは たみとなる 　さきのつゝガの 六はたれも 　はるなガものま 五千たりと 　くにあつけ四千 みなめして 　ちおそゝくとき きく三たり 　すぐにきつねの かけアれは 　なも三ツきつね 三十三よロ 　たまたちせんお かだカこふ 　もろゆるさねは 36 かたのかみ　ななたびちかふ のりこちに　ややゆるさるる みことのり　みつひこかこと もろきつね　うけのみたまお まもらせよ　もしもたがはば すみやかに　たまたちなせよ このゆえに　ながくなんちに つけるなり　あまつみことの かたのかみ 　なゝたびちかふ のりこちに 　やゝゆるさるゝ みことのり 　三つヒこカこと もろきつね 　うけのみたまお まもらせよ 　もしもたガはば すみやかに 　たまたちなせよ このゆえに 　なガくなんちに つけるなり 　ｱｶまつみことの 37 おもむきお　つげてあにひこ ここにとめ　なかはやましろ はなやまの　おとはひがしの あすかのえ　きつねもみつに わけゆきて　たはたのとりお おわしむる　うけのみたまと うけもちも　かたのかみなり しむみちも　ゐそらゐづなも おもむきも 　つげてあにひこ こゝにとめ 　なかはやましろ はなやまノ 　おとはひガしの あすかのえ 　きつねも三ツに わけゆきて 　たはたのとりお おわしむる 　うけのみたまと うけもちも 　かたのかみなり しむみちも 　ゐそらゐづなも 38 ちおぬきて　おしてにちかひ しほあびて　うつすかがみに なおさると　おろちとみづち かげあれは　そそいてはげぬ ももみそは　すでにころすお みことのり　きらばみのほに なやまんぞ　ひとなるまては たすけおき　ひとなるときに ちをぬきて 　おしてにちかひ しほアビて 　うつすかガみに なおさると 　おろちとみづち かげあれは 　そゝいてはゲぬ もゝ三十は 　すでにころすお みことのり 　きらば三のホに なやまんぞ 　ヒとなるまては たすけおき 　ヒとなるときに 39 かみのたね　みねにあつけて そのをして　はたれまこちと たみこよろ　うつむたかのの たまかわぞこれ ちわやより　あめゑのみちか おんかみに　ことかたらんと よばらしむ　きみいふきとに しつめしむ　いふきとぬしは かみのたね 　みねにアつけて そのをして 　はたれま九千と たみ九よロ 　うつむたかノの たまかわゾこれ 千わやより 　ｱｶめゑのみちカ オんかみに 　ことかたらんと よばらしむ 　きみいふきとに しつめしむ 　いふきとぬしは 40 みゆきこし　はたれかとわく かんかみか　こたえてかみの やつこなり　またとふやつこ こしはなに　いわくなんちお やことせん　ゆえにのるなり またはたれ　なんちわかばゑ はちみする　やつことせんと なりめくる　はたたかみなり みゆきこし 　はたれカとわく かんかみか 　こたえてかみの やつこなり 　またとふ八ツこ こしはなに 　いわくなんちお やことせん 　ゆえにのるなり またはたれ 　なんちわかばゑ はちみする 　やつことせんと なりめくる 　はたゝかみなり 41 いふきとは　うつろいまねき これおけす　むらくもおおい くらませは　しなとおまねき ふきはらふ　ほのほおはきて むろやけは　たつためまねき これおけす　はたれむせんて このはして　つぶてあられに たみせめる　みかたひれきて いふきとは 　うつろいまねき これおけす 　むらくもおゝい くらませは 　しなとおまねき ふきはらふ 　ほのほおはきて むろやけは 　たつためまねき これおけす 　はたれむせんて このはして 　つぶてあられに たみせめる 　みかたヒれきて 42 かぐいれて　うちこほさせは はたれまの　うはひはむまに とりしはる　はたれもひれし まはすばゐ　みておどろけは かんがゑて　ほらかゐふかせ まひれけし　かぐむさほらせ これおうつ　はたれつちもて かみおうつ　かみはにきてに かぐいれて 　うちこほさせは はたれまの 　うはひはむまに とりしはる 　はたれもヒれし まはすばゐ 　みておドろけは かんガゑて 　ほらかゐふかせ まヒれけし 　かぐむさほらせ これおうつ 　ハたれつちもて かみおうつ 　かみはにきてに 43 うつつちの　やれてとへらの はうちわや　ここにはたれか むなさわき　にぐるおつかむ たちからそ　ついにわらびの なわしばり　なんぢやつこと なすべきや　なるやといえど ものいわず　きらんとすれは いふきぬし　ととめてこれも うつつちの 　やれてとへらの ハうちわや 　こゝにはたれカ むなさわｷｼ 　にぐるおつかむ たちからｿｰ 　ついにわらびの なわしばり 　なんぢ八つこと なすべきや 　なるやといえど ものいわず 　きらんとすれは いふきぬし 　とゝめてこれも 44 ちかいなす　ひますのものま あゐぬかげ　ほのほものがれ ちわやふる　かみのめくみと ちちをがむ　すべてななます ここちみな　ひとなるのりの みかがみと　せおりつひめの もちいでて　のちのはたれの ひととなる　まふつのかがみ ちかいなす 　一まスのものま ｱｶゐぬかげ 　ほのほものガれ 千わやふる 　かみのめくみと 千ゝをガむ 　すべて七ゝます こゝ千みな 　ヒとなるのりの みかガみと 　せおりつヒめの もちいでゝ 　のちのはたれの ヒとゝなる 　まふつのかガみ 45 みるために　ふたみのいわと なつけます　よよあらしほの やもあひに　ひたせとさびぬ かんかがみ　いまながらえり たかのには　ばけものいでて いふきぬし　みやおたつれは しつまるに　をしてたまわる たかのかみ　またかなさきは みるために 　二たみのいわと なつけます 　よゝアらしほの 八モアひに 　ひたせとさびぬ かんかガみ 　いまなガらえり たかノには 　ばけものいでゝ いふきぬし 　みやおたつれは しつまるに 　をしてたまわる たかのかみ 　またかなさきは 46 すみよろし　かみのをしてと みはのそこ　たまふつくしの たみすべて　ゆひをさむへし わかかはり　またふつぬしは かぐやまお　つかさとれとて かとりかみ　たけみかつちは なるかみに　たけものぬしの かふつちと　さきのくにゑに すみよろし 　かみのをしてと みハのそｺｰ 　たまふつくしの たみすべて 　ゆひをさむへし わカかはり 　またフつぬしは かぐやまお 　つかさとれとて かとりかみ 　たけみかつちは なるかみに 　たけものぬしの かふつちと 　さきのくにゑに 47 ゆりしつむ　かないしつちも たまふなり　つはものぬしか たまかえし　きよきまことの はなふりて　みちにあもなし しきあがた　あなしうをかみ をしてそえ　すゑてうつしひ かんをぢぞ　ゐちちがゑなむ たまかえし　ここすとのねお ゆりしつむ 　かないしつちも たまふなり 　つはものぬしカ たまかえし 　きよきまことの はなふりて 　みちにｱｶもなし しきｱｶガた 　ｱｶなしうをかみ をしてそえ 　すゑてうつしヒ かんをぢぞ 　ゐち千ガゑなむ たまかえし 　こゝすトのねお 48 むすばふみ　こことむすびの なにすゑて　かすがとのとぞ たふとませ　きみかなさきに のたまふは　よろものきれど たまかえし　みたれことけは かみとなる　ここちかすがと さとのなも　をきなかもりも たまわれは　かとりかいもと むすばフみ 　こゝとむすびの なもすゑて 　かすガとのとぞ たふとませ 　きみかなさきに のたまふは 　よロものきれど たまかえし 　みたれｺｰとけは かみとなる 　こゝちかすガと さとのなも 　をきなカもりも たまわれは 　かとりカいもと 49 あさかひめ　こことむすびの つまとして　うむかすがまろ わかひこぞこれ アさかヒめ 　こゝとむすびの つまとして 　うむかすガまろ わかヒこぞこれ