やくもうちことつくるあや

頁 音　　　　　字 数　　　　　字 1 　やくもうちことつくるあや あらかねの　つちにおちたる さすらその　あめのおそれの みのかさも　ぬかでやすまん やともなく　ちにさまよひて とがめやる　すりやわことに たとりきて　ついにねのくに さほこなる　ゆけのそしもり 　八くもうち ことつくるアや ｱｶらかねの 　つちにおちたる さすらｿｰの 　ｱｶめのおそれの みのかさも 　ぬカでやすまん やともなく 　ちにさまよひて とガめやる 　すりやわことに たとりきて 　ついにねのくに さほこなる 　ゆけのそしもり 2 つるめそか　やどにつぐむや しむのむし　さたのあれをさ あしなつち　そこのてにつき やめうめど　おひたちかぬる かなしさは　ひかわのかみの やゑたには　つねにむらくも たちのほり　そびらにしげる まつかやの　なかにやまたの つるめそカ 　やどにつぐむや しむのむし 　さたのあれをさ アしなつち 　そｺｰのてにつき 八めうめど 　おひたちかぬる かなしさは 　ひかわのかみの やゑたには 　つねにむらくも たちのほり 　そびらにしげる まつかやの 　なかにやまたの 3 おろちゐて　ははやかがちの ひとみけと　つつがせらるる ななむすめ　のこるヒとりの いなたひめ　これもはまんと たらちねは　てなであしなで いたむとき　そさのみことの かんとひに　あからさまにそ こたゑけり　ひめおゑんやと おろちゐて 　はハやかガちの ヒとみけと 　つゝガせらるゝ なゝむすめ 　のこるヒとりの いなたヒめ 　これもはまんと たらちねは 　てなでアしなで いたむとき 　そさのみことの かんとひに 　アからさまにそ こたゑけり 　ヒめおゑんやと 4 いやといに　みなはたれぞと うらとえは　あめのおととと あらはれて　ちきりおむすぶ いなたひめ　やめるほのほの くるしさお　そでわけさきて かせいれは　ほのほもさめて こころよく　わらへのそでの わきあけぞ　ひめはゆけやに いやといに 　みなはたれぞと うらとえは 　ｱｶめのおとゝと アらはれて 　ちｷｼりおむすぶ いなたヒめ 　やめるホのほの くるしさお 　そでわきさきて かせいれは 　ホのほもさめて こゝろよく 　わらへのそでの わきアけぞ 　ヒめはゆけやに 5 かくしいれ　すさはやつみの ひめすがた　ゆづのつげくし つらにさし　やまのさすきに やしほりの　さけおかもして まちたまふ　やまたかしらの おろちきて　やふねのさけお のみゑいて　ねむるおろちお づだにきる　ははがをさきに かくしいれ 　すさはやつみの ヒめすガた 　ゆづのつげくし つらにさし 　やまのさすきに 八しほりの 　さけおかもして まちたまふ 　八またかしらの おろちきて 　八ふねのさけお のみゑいて 　ねむるおろちお づだにきる 　はゝガヲさきに 6 つるきあり　ははむらくもの なにしあふ　いなたひめして おおやひこ　うめはそさのそ やすかわに　ゆきてちかひの そのこうむ　あかつといえは あねがめに　なおきたなしや そのこころ　はぢおもしらぬ よのみたれ　これみなそれの つるｷｼアり 　はハむらくもの なにしアふ 　いなたヒめして おゝやヒこ 　うめはそさのｿｰ やすかわに 　ゆきてちかひの ｿｰのこうむ 　アかつといえは アねガメに 　なおきたなきや そのこゝろ 　はぢおもしらぬ よのみたれ 　これみなそれの 7 あやまちと　おもえはむせぶ はやかえれ　そさのそはぢて ねにかえる　のちおおやひめ つまづひめ　ことやそうみて かくれすむ　たかまはむつの はたれかみ　はちのことくに みたるれは　かみはかりして はたれうつ　きみはみそきの アやまちと 　おもえはむせぶ はやかえれ 　そさのｿｰはぢて ねにかえる 　のちおゝやヒめ つまづヒひめ 　こと八十うみて かくれすむ 　たかまは六つの ハたれかみ 　はちのことくに みたるれは 　かみはかりして はたれうつ 　きみはみそｷｼの 8 さくなたり　はたれゐとふの たねおゑて　みやをさまれど みなもとは　ねのますひとに よるなれば　いふきどぬしに うたしむる　うなつきむかふ やそつつき　さほこのみやの あさひかみ　をがみていたる いつもぢの　みちにたたすむ さくなたり 　はたれゐとふの たねおゑて 　みやをさまれど みなもとは 　ねのますヒとに よるなれば 　いふきドぬしに うたしむる 　うなつきむかふ やそつゝき 　さほこのみやの アさヒかみ 　をガみていたる いつもぢの 　みちにたゝすむ 9 しただみや　かさみのつるき なげすてて　なにのりこちの おおまなこ　なんたはたきの おちくたる　ときのすがたや やとせふり　おもいおもえは はたれとは　おごるこころの われからと　ややしるいまの そさのそが　くやみのなんた したゞみや 　かさみのつるｷｼ なげすてゝ 　なにのりこちの おゝまなこ 　なんたはたきの おちくたる 　ときのすガたや やとせふり 　おもいおもえは はたれとは 　おゴるこゝろの われからと 　やゝしるいまの そさのｿｰガ 　くやみのなんた 10 おぢおいの　しむのあやまち つくのえと　なけきうたふや あもにふる　あがみのかさゆ しむのみち　みちひはさまで あらふるおそれ かくみたび　きもにこたえて なさけより　さすがにぬるる いふきかみ　しむのつくばえ おぢおいの 　しむのアやまち つくのえと 　なけきうたふや ｱｶもにフる 　アガみのかさゆ しむのみち 　みちヒはさまで アらふるおそれ かくみたビ 　きもにこたえて なさけより 　さすガにぬるゝ いフきかみ 　しむのつくばえ 11 ともなんた　こまよりおりて そさのその　ておひきおこす しむのより　あいゑることは のちのまめ　いさおしなせは はれやらん　われおたすけて ひとみちに　ますひとうたは まめなりと　うちつれやどる さだのみや　のりおさためて ともなんた 　こまよりおりて そさのｿｰの 　ておヒきおこす しむのより 　ｱｶいゑることは のちのまめ 　いさおしなせは はれやら ん　われおたすけて 一とみちに 　ますヒとうたは まめなりと 　うちつれやどる さだのみや 　のりおさためて 12 はたれねも　しらひとこくみ おろちらも　うちをさめたる おもむきお　あめにつくれは たかまには　ゆつうちならし うすめみの　かなでるおみて おをんかみ　くわもてつくる むゆづこと　たまふわかひめ むつにひく　かだふきかなて はたれねも 　しらヒとこくみ おろちらも 　うちをさめたる おもむきお 　ｱｶめにつくれは たかまには　ゆつうちならし うすめみの 　かなでるおみて オをんかみ 　くわもてつくる 六ゆづこと 　たまふわかヒめ 六つにひ く　かだふきかなて 13 めがはひれ　そのことのねは いさなきの　かきのかたうつ いとすすき　これおみすぢの ことのねぞ　かたちははなと くずのはお　かだかきとうつ ゐすことは　ゐくらにひびく ねおわけて　わのあはうたお をしゆれは　ことのねとほる　 めガはヒれ 　そのことのねは いさなｷｼの 　かきのかたうつ いとすゝき 　これお三すぢの ことのねぞ 　かたちははなと くずのはお 　かだかきとうつ 五すことは 　五くらにひゞく ねおわけて 　ﾜｶのｱｶはうたお をしゆれは 　ことのねとほる 14 いすきうち　むすぢのことは ゑひねふる　おろちにむつの ゆつかけて　やくもうちとぞ なつくなり　かだふきかなて めがはひれ　これもてたての なにしあふ　やまだあかたお もちたかに　たまえはあわの いふきかみ　もろかみはかり いすきうち 　六すぢのことは ゑひねふる 　おろちに六つの ゆつかけて 　八くもうちとぞ なつくなり 　かだふきかなて めガハヒれ 　これもてたての なにしあふ 　やまだあカたお もちたかに 　たまえはアわの いふきかみ 　もろかみはかり 15 そさのそが　こころおよする しむのうた　みのちりひれは がはきえて　たまふをしては ひかはかみ　はたれねおうつ いさおしや　そこにもとゐお ひらくべし　やゑがきはたも たまはれは　ふたたびのぼる あめはれて　うやまいもうす そさのｿｰガ 　こゝろおよする しむのうた 　みのちりひれは ガはきえて 　たまふをしては ヒかはかみ 　はたれねおうつ いさおしや 　そこにもとゐお ひらくべし 　やゑがきはたも たまはれは 　二たゝびのぼる ｱｶめはれて 　うやまいもうす 16 くしひより　すがはにきつく みやのなも　くしいなたなり さほこくに　かえていつもの くにはこれ　あめのみちもて たみやすく　みやならぬまに いなたひめ　はらめはうたに やくもたつ　いつもやゑがき つまこめに　やゑがきつくる くしひより 　すガはにきつく みやのなも 　くしいなたなり さほこくに 　かえていつもの くにはこれ 　ｱｶめのみちもて たみやすく 　みやならぬまに いなたヒめ 　はらめはうたに やくもたつ 　いつも八ゑガき つまこめに 　やゑガきつくる 17 そのやゑがきわ このうたお　あねにささげて やくもうち　ことのかなてお さつかりて　うたにあわせる いなたひめ　ついにくしたえ あらはれて　やゑかきうちの ことうたぞ　うむこのいみな くしきねは　ことにやさしく その八ゑガきわ このうたお 　アね（音）にさゝげて 八くもうち 　ことのかなてお さつかりて 　うたにアわせる いなたひめ 　ついにくしたえ アらはれて 　八ゑかきうちの ことうたぞ 　うむこのいみな くしきねは 　こと（言）にやさ（易）しく 18 をさむれは　なかれおくめる もろかなも　やしましのみの おほなむち　つきはおおとし くらむすひ　つきはかつらき ひことぬし　つきはすせりめ ゐそみめぞ　きみくしきねお ものぬしに　たけこおつまと なしてうむ　あにはくしひこ をさむれは 　なかれおくめる もろカなも 　やしましのみの おほなむち 　つｷｼはおゝとし くらむすヒ 　つｷｼはかつらき 一ことぬし 　つきはすせりめ 五ｿｰ三めぞ 　きみくしｷｼねお ものぬしに 　たけこおつまと なしてうむ 　あにはくしヒこ 19 めはたかこ　おとはすてしの たかひこね　くしきねあわの ささざきで　かかみのふねに のりくるお　とえどこたえす くゑひこか　かんみむすびの ちゐもこの　をしゑのゆびお もれおつる　すくなひこなは これといふ　くしきねあつく めはたかこ 　おとはすてしの たかヒこね 　くしｷｼねアわの さゝざきで 　かゝみのふねに のりくるお 　とえどこたえす くゑヒこカ 　かんみむすびの 千五モこの 　をしゑのゆびお もれおつる 　すくなヒこなは これといふ 　くしきねアつく 20 めくむのち　ともにつとめて うつしくに　やめるおいやし とりけもの　ほおむしはらひ ふゆおこす　すくなひこなは あわしまの　かだがきならひ ひなまつり　をしえていたる かだのうら　あわしまかみぞ おほなむち　ひとりめくりて めくむのち 　ともにつとめて うつしくに 　やめるおいやし とりけもの 　ホオむしはらひ フゆおこす 　すくなヒこなは あわしまの 　かだがきならひ ヒなまつり 　をしえていたる かだのうら 　アわしまかみぞ おほなむち 　ヒとりめくりて 21 たみのかて　けししゆるせは こゑつのり　みなはやかれや そはほむし　くしきねはせて これおとふ　したてるひめの をしえくさ　ならいかえりて をしくさに　あふげはほおの むしさりて　やはりわかやぎ みのるゆえ　むすめたかこお たみのかて 　けしゝゆるせは こゑつのり 　みなはやかれや ソはホむし 　くしきねはせて これおとふ 　したてるヒめの をしえくさ 　ならいかえりて をしくさに 　アふげはホオの むしさりて 　やはりわかやギ みのるゆえ 　むすめたかこお 22 たてまつる　あまくにたまの おくらひめ　これもささけて つかえしむ　したてるひめは ふたあおめ　めしてたのしむ やくもうち　おほなむちには くしひこお　おおものぬしの かわりとて　ことしろぬしと つかゑしめ　おのはいつもに たてまつる 　ｱｶまくにたまの おくらヒめ 　これもさゝけて つかえしむ 　したてるヒめは 二たアおめ 　めしてたのしむ やくもうち 　おほなむち（御保納零路）には くしひこお 　おゝものぬし（多々者主）の かわりとて 　ことしろぬし（言代主）と つかゑしめ 　おのはいつもに 23 をしゆるに　ひふみむもやそ ふたわらの　ひもろげかぞえ たねふくろ　つちはつちかふ をんたから　うゑたすかても くらにみつ　あめかせひてり みのらねと　あたたらくばり うゑさせず　のちにわかひめ ひたるとき　やくもゐすすき をしゆるに 　一二三六ﾓｰ八十 二たわらの 　ヒもろげかぞえ たねふくろ 　つちはつちかふ をんたから 　うゑたすかても くらにみつ 　あめかせヒてり みのらねと 　アたゝらくばり うゑさせず 　のちにわかヒめ ヒたるとき 　八くも五すゝき 24 かだかきお　ゆつることのね たかひめお　たかてるとなし わかうたの　くもくしふみは おくらひめ　さつけてなおも したてると　なしてわかくに たまつしま　としのりかみと たたゑます　いつもやゑがき おほなむち　やゑかきうちて かだかきお 　ゆつることのね たかヒめお 　たかてるとなし わかうたの 　くもくしフみは おくらヒめ 　さつけてなおも したてると 　なしてわかくに たまつしま 　としのりかみと たゝゑます 　いつも八ゑがき おほなむち 　やゑかきうちて 25 たのしむる　ももやそひたり こにみつるかな たのしむる 　もゝ八十一たり こにみつるかな