みはさだめつるきなのあや

頁 音　　　　　字 数　　　　　字 1 　みはさだめつるきなのあや あめつちも　うちともきよく とほるとき　みちもののへら しらゐしに　つるきおがみて ものぬしか　きるもたからか ゆえおこふ　ときにあまてる みことのり　つるきのもとは あめのほこ　くにとこたちの 　みはさだめ　つるきなのあや あめつちも　うちともきよく とほるとき　三千ものゝへら しらゐしに　つるきおがみて ものぬしか　きるもたからか ゆえおこふ　ときにあまてる みことのり　つるきのもとは あめのほこ　くにとこたちの 2 よにはまだ　ほこなきゆえは すなほにて　のりおまもれば ほこいらす　こころゆきすく かみのよは　ますよろとしの ことふきも　うびちにのよは おこそかに　かさるこころの ことばきも　ももよろとしぞ おもたるの　たみときすきて よにはまだ　ほこなきゆえは すなほにて　のりおまもれば ほこいらす　こゝろゆきすく かみのよは　ますよろとしの ことふきも　うびちにのよは おこそかに　かさるこゝろの ことばきも　ももよろとしぞ おもたるの　たみときすきて 3 ものうばふ　これにおのもて きりをさむ　おのはきおきる うつわゆえ　かねりにほこお つくらせて　ときものきれば よつきなし　たみのよわひも やよろなれ　けにもよれとも むかしあり　よろすすもへり もとせより　またよろにます ものうばふ　これにおのもて きりをさむ（霧御零）　おの（己）はきお（己御）きる うつわゆえ　かねりにほこお つくらせて　ときものきれば よつきなし　たみのよわひも よろこなれ　けにもよれとも むかしあり　よろすゝもへり もとせより　またよろにます 4 これすすお　むすぶかみなり おそるるは　なつみどきれは こたねたつ　げにつつしめよ あめのかみ　つきなくまつり つきんとす　かれいさなきに のたまふは　とよあしはらの ちゐもあき　みづほのたあり なんちゆき　しらすへしとて これすゝお　むすぶかみなり おそるゝは　なつみどきれは こたねたつ　げにつゝしめよ あめのかみ　つきなくまつり つきんとす　かれいさなきに のたまふは　とよあしはらの ち五もあき　みづほのたあり なんちゆき　しらすへしとて 5 ととほこと　さづけたまわる とはをして　ほおはさかほこ ふたかみは　これおもちひて あしはらに　おのころおゑて ここにおり　やひろのとのと なかはしら　たててめくれは おおやしま　とふるまことの とのをしゑ　ちゐものあしも とゝほこと　さづけたまわる とはをして　ほこはさかほこ ふた（双）かみは　これおもちひて あしはらに　おのころおゑて こゝにおり　八ひろのとのと なかはしら　たてゝめくれは おゝやしま　とふるまことの とのをしゑ　千五ものあしも 6 みなぬきて　たとなしたみも にぎはえば　ゐやまととふる やまとくに　まとのをしえは のほるひの　もとなるゆえに ひのもとや　しかれどやまと なすてそよ　われはとのちに をさむゆえ　おみもとみなり そのゆえは　もともとあけの みなぬきて　たとなしたみも にぎはえば　五やまとゝふる やまとくに　まとのをしえは のほるひの　もとなるゆえに ひのもとや　しかれどやまと なすてそよ　われはとのちに をさむゆえ　おみもとみなり そのゆえは　もともとあけの 7 みおやかみ　ゐますうらには きたのほし　いまこのうえは みそむめの　とのかみゐます そのうらか　なかはしらたつ くにのみち　あめよりめぐむ とのかみと　むねにこたえて まもるゆえ　ひとのなかこに あいもとめ　ひとつにいたす みおやかみ　ゐますうらには きたのほし　いまこのうえは 三十六めの　とのかみゐます そのうらか　なかはしらたつ くにのみち　あめよりめぐむ とのかみと　むねにこたえて まもるゆえ　ひとのなかこに あいもとめ　一とつにいたす（愛求め、一つに致す） 8 とのをしえ　なかくをさまる たからなり　あめのひつきお うくるひの　みつのたからの そのひとつ　あめなるふみの みちのくそこれ またほこも　たからのゆえは とのみちに　くにをさむれと そのなかに　よこきくものは とのをしえ　なかくをさまる たからなり　あめのひつきお うくるひの　みつのたからの その一とつ　あめなるふみの みちのくそこれ またほこも　たからのゆえは とのみちに　くにをさむれと そのなかに　よこきくものは 9 おのかみに　あわねはみちお さかにゆく　ひとりもとれは ともおまし　むれあつまりて わたかまり　みちさまたげは めしとりて　ただしあかして つみおうつ　をさむるみちの みたれいと　きりほころはす うつわもの　あめのをしゑに おのかみに　あわねはみちお さかにゆく　ひとりもとれは ともおまし　むれあつまりて わたかまり　みちさまたげは めしとりて　たゞしあかして つみおうつ　をさむるみちの みたれいと　きりほころはす うつわもの　あめのをしゑに 10 さからえは　みにうくあまの さかほこぞ　くにみたるれは たもあれて　みづほのぼらず まつしきお　つみひときりて たかやせは　みづほのなりて たみゆたか　ちからおおとし ささぐれは　やものにきわひ たからでる　かれにたからぞ さからえは　みにうくあまの さかほこぞ　くにみたるれは たもあれて　みづほのぼらず まつしきお　つみひときりて たかやせは　みづほのなりて たみゆたか　ちからおゝとし さゝぐれは　やものにきわひ たからでる　かれにたからぞ 11 さかほこも　うちをさむゆえ たからなり　いさなみいわく あやまたば　ひひにちかうべ ころすへし　いさなきいわく うるはしや　ちゐものかふべ うまんとて　うみてをしゑる とのみちお　うけてをさむる ちゐもむら　とのみちとほり さかほこも　うちをさむゆえ たからなり　いさなみいわく あやまたば　ひゝに千かうべ ころすへし　いさなきいわく うるはしや　ち五ものかふべ うまんとて　うみてをしゑる とのみちお　うけてをさむる ち五もむら　とのみちとほり 12 おおとしの　みづほゑるなり ひがしらは　ひたかみよりぞ をさまりし　そのやすくにお ちゐもむら　みなかふへあり いまこれお　あわせてみちの かみをさむ　あめつちさりて とおければ　わたくしたつる このゆえに　もののべよもに おおとしの　みづほゑるなり ひがしらは　ひたかみよりぞ をさまりし　そのやすくにの 千五もむら　みなかふへあり いまこれお　あわせて三千の かみをさむ　あめつちさりて とおければ　わたくしたつる このゆえに　ものゝべよもに 13 つかわして　あめますひとと そゑふたり　さがおかぞえる みちたてて　がのみもむそゐ あめのみち　およべばころす みちはこれ　もしあやまりて ころさるも　かたきおとれば こおとくと　あまねくたみに ふるるなり　さほこのくにの つかわして　あめますひとゝ そゑ二たり　さがおかぞえる みちたてゝ　がの三も六十五 あめのみち　およべばころす みちのこれ　もしあやまりて ころさるも　かたきおとれば こおとくと　あまねくたみに ふるゝなり　さほこのくにの 14 ますひとが　みちおみたれば これおめす　たたせばころす つみなるお　さおゑてのぼる またのがに　ついにあめより つみせらる　かれがおこりお たやすくに　ゆるせばたみも みなおごる　これよりはたれ あらはるる　たとえばかわの ますひとが　みちおみたれば これおめす　たゝせばころす つみなるお　さおゑてのぼる またのがに　ついにあめより つみせらる　かれがおこりお たやすくに　ゆるせばたみも みなおごる　これよりはたれ あらはるゝ　たとえばかわの 15 みなもとの　ひとしつくより なかれまし　のだにあぶるる ひともこれ　ひとりゆるせは よろむれて　そのみちもとる さしおけは　ついにはよもの みたれなす　これみなもとお たださねば　おおみつなして ふせがれず　これしらすんは みなもとの　一としつくより なかれまし　のだにあぶるゝ ひともこれ　一とりゆるせは もろむれて　そのみちもとる さしおけは　ついにはよもの みたれなす　これみなもとお たゞさねば　おゝみつなして ふせがれず　これしらすんは 16 をさまらぬなり われみるに　ひといはかわる おこりがち　へりにはかたく かれはたの　をりのりさたむ ゆふのはば　たていとやもり をさよもは　やそりひとよみ やりひとて　へぐゐにそろゑ あれをさに　まきをさにいれ をさまらぬなり われみるに　ひといはかわる おこりがち　へりにはかたく かれはたの　をりのりさたむ ゆふのはゞ　たていとやもり をさ四もは　八十り一とよみ 八り一とて　へぐゐにそろゑ あれおさに　まきをさにいれ 17 かざりかけ　めそふみわけて かひなぐる　をさめくらして ゆふぬのも　きぬもをるなり とよみもの　ものぬしかみの つねのはぞ　もにはかたおり こよみもの　むらじあたひら つねのはぞ　もはこのかたは やよみもの　あれをさべをみ かざりかけ　めそふみわけて かひなぐる　をさめくらして ゆふぬのも　きぬもをるなり とよみもの　ものぬしかみの つねのはぞ　もにはかたおり 九よみもの　むらじあたひら つねのはぞ　もは九のかたは 八よみもの　あれをさべをみ 18 つねのはぞ　もはやのかたは なよみより　ふとのはたみの つねのはぞ　もはむのかたは われつねに　そふよみおきる つきのかず　もはそのかたは なつはぬさ　うみてぬのをり ふゆはゆき　よりてゆふをり きるときは　かみしもよよの つねのはぞ　もは八のかたは なよみより　ふとのはたみの つねのはぞ　もはむのかたは われつねに　十二よみ（与見）おきる つきのかず　もはそのかたは なつはぬさ　うみてぬのをり ふゆはゆき　よりてゆふをり きるときは　かみしもよゝの 19 ゐもやすく　かざるおみれば にぎわえど　うちはくるしむ そのゆえは　ゆふぬのきぬお そめかさる　これなすひとは たかやさげ　ひまかくゆえに たもあれて　たといみのれと とほしくて　ややひとかずの かてあれど　もとちからゑぬ 五もやすく　かざるおみれば にぎわえど　うちはくるしむ そのゆえは　ゆふぬのきぬお そめかさる　これなすひとは たかやさげ　ひまかくゆえに たもあれて　たといみのれと とほしくて　やゝひとかずの かてあれど　もとちからゑぬ 20 いねのみは　はみてもこえず やふやくに　かてたらやるぞ ほこるよは　あめのにくみと あめかぜの　ときもたがえば いねやせて　たみのちからも ややつきて　よにくるしむぞ かさりより　おごりになりて ときはかる　はてははたれの いねのみは　はみてもこえず やふやくに　かてたらやるぞ ほおるよは　あめのにくみ（肉身）に あめかぜの　ときもたがえば いねやせて　たみのちからも やゝつきて　よにくるしむぞ かさりより　おごりになりて ときはかる　はてははたれの 21 くにみたれ　たみやすからす かれつねに　たみのゐやすき ゆふおきる　あさことすがの はふたゑは　たみのゐやすく なからゑと　ひにいのるはぞ にしこりは　ゆきすきみやの おおなめの　ゑのときのはぞ あやおりは　はにのやしろの くにみたえ　たみやすからす かれつねに　たみのゐやすき ゆふおきる　あさことすがの はふたゑは　たみのゐやすく なからゑと　ひにいのるはぞ にしこりは　ゆきすきみやの おゝなめの　ゑのときのはぞ あやおりは　はにのやしろの 22 さなめゑに　すきいのるはぞ このゆえは　あやにしこりの おさはやも　ひとはによたり みちふもり　これあしはらの とよのかず　たなばたかみと たはたかみ　おなしまつりの あやにしき　みちりのたてに へかざりお　かけてよつむつ さなめゑに　すきいのるはぞ このゆえは　あやにしこりは おさは八も　ヒとはに四たり 三千二もり　これあしはらの とよのかず　たなばたかみと たはたかみ　おなしまつりの あやにしき　三千りのたてに へかざりお　かけて四つむつ 23 ふみわくる　やなきあやなる はなかたは　ゑかきまのりに あてうつし　つうぢよこべに つりわけて　をりひめかざり ふむときに　よこへにわけて つうぢひく　かひゆきなけて をさめくる　あやにしこりも これなるぞ　たかはたのりの ふみわくる　やなきあやなる はなかたは　ゑかきまのりに あてうつし　つうぢよこべに つりわけて　をりひめかざり ふむときに　よこへにわけて つうぢひく　かひぬきなけて をさめくる　あやにしこりも これなるぞ　たかはたのりの 24 あらましぞこれ まつりこと　たみのいもせは をさひとは　ゐやくむをさは ひとてゆび　やそてへひとり あれをさと　なるおおどらか ちきりまく　やそあれへおく あがたぬし　これひとよみの もののべぞ　やそべのくにに あらましぞこれ まつりこと　たみのいもせは をさ一とは　五やくむをさ（訳零御）は 一とてゆび　八十てへ一とり あれをさと　なるおゝどらか ちきりまく　八十あれへおく あがたぬし　これ一とよみの ものゝべぞ　八十べのくにゝ 25 つうぢおき　もののへたてお をしゑしむ　このくにつこに よこべそり　そえてあまねく みちわきて　さがおみあたひ つうぢへて　たたちにつげる あのめつけ　これあたいらぞ もののべお　やもりつかぬる ぬしはこれ　おおものぬしや つうぢおき　ものゝへたてお をしゑしむ　このくにつこに よこべ十り　そえてあまねく みちわきて　さがおみあたひ つうぢへて　たゝちにつげる あのめつけ　これあたいらぞ ものゝべお　八もりつかぬる ぬしはこれ　おゝものぬしや 26 そえむらじ　ことしろぬしと たすけしむ　そえのふたりは へとかさり　おおものぬしは はたのぬし　かれさがおよむ そのがまて　あれはあれおさ くみおよび　そうちはしかる そのそとは　あかたにつげる あかたぬし　こそうちはつえ そえむらじ　ことしろぬし（言白主）と たすけしむ　そえのふたりは へとかさり　おゝものぬしは はたのぬし　かれさがおよむ 十のがまて　あれはあれおさ くみおよび　十うち（中）はしかる 十のそとは　あかたにつげる あかたぬし　九十うちはつえ　 27 けたのがは　がとやにいれて くにつこに　つくれははかり けたのがは　つえうちあがた おひやらひ　ふたけたならは くにおさる　あまれはつける ものぬしの　たたしあかして ふものがは　しまにさすらす みけたがは　かみつめぬきて けたのがは　がとやにいれて くにつこに　つくれははかり けたのがは　つえうちあがた おひやらひ　二たけたならは くのおさる　あまれ（吾希）はつける ものぬしの　たゝしあかして 二ものがは　しまにさすらす 三けたがは　かみつめぬきて 28 いれすみし　あめにわたれは みおからす　まかるのつみは ものゆしの　みことおうけよ もののべら　しけときけこれ わかままに　たみおきるなよ たみはみな　なおわかまごぞ そのたみお　まもりをさむる くにかみは　これなおわかこ いれすみし　あめにわたれは みおからす　まかるのつみは ものぬしの　みことおうけよ ものゝべら　しけときけこれ わかまゝに　たみおきるなよ たみはみな　なおわかまごぞ そのたみお　まもりをさむる くにかみは　これなおわかこ 29 うまざるは　よそうめはあに たらちうつ　とかみもむそが ままおやお　うつとかよもが あめのりお　たみひとくみか みたれてお　をさめくらねば はたおれす　かれおさむるは はたのみちかな ときにまた　おおものぬしか うまざるは　よそうめはあに たらちうつ　とか三も六そが まゝおやお　うつとかよもが あめのりお　たみ一とくみか みたれても　をさめくらねば はたおれす　かれおさむるは はたのみちかな ときにまた　おゝものぬしか 31 もふさくは　むかしみたれず おこらぬお　あらこおきては いつくんぞ　きみえみいわく なんぢもと　たたちおもえと のちのよに　いやをさまれは うゑしらで　おごるたのしの みつるとき　うゑとしごろは みたらすて　まことにうゑる もふさくは　むかしみたれず おこらぬお　あらこおきては いつくんぞ　きみえみいわく なんぢもと　たゝちおもえと のちのよに　いやをさまれは うゑしらで　おごるたのしの みつるとき　うゑとしごろは みのらすて　まことにうゑる 32 これかねて　さたむるはのり かんがみぞ　これつつしみよ むかしなる　あおひとくさも そにふゑて　みちおふれても とときかね　こすゑやぶるる もといかや　ときほこふらは すみやかに　とほらんものと つるきなす　そのときふれて これかねて　さたむるはのり かんがみぞ　これつゝしみよ むかしなる　あおひとくさも 十にふゑて　みちおふれても とゝきかね　こすゑやぶるゝ もといかや　ときほこふらは すみやかに　とほらんものと つるきなす　そのときふれて 33 かねりとお　そたりにつるき つくらしむ　なかにひとりは ひいでたり　やいばするとく みづおわる　このかねりとに みことのり　なんちかやいば よくときぞ　しかれとまての いきかれお　しらずをしえん しかときけ　たのめははるの かねりとお　十たりにつるき つくらしむ　なかに一とりは ひいでたり　やいばするとく みづおわる　このかねりとに みことのり　なんちかやいば よくときぞ　しかれとまての いきかれお　しらずをしえん しかときけ　たのめははるの 34 いきるころ　たのめおいれて ねるつるき　いきみにちかく かれうとし　もしあやまるや おそるなり　かのめはあきの からすころ　かのめおいれて ねるつるき　かれみにちかく いきうとし　つみあるものお かれといふ　なきはいきなり いきるころ　たのめおいれて ねるつるき　いきみにちかく かれうとし　もしあやまるや おそるなり　かのめはあきの からすころ　かのめおいれて ねるつるき　かれみにちかく いきうとし　つみあるものお かれといふ　なきはいきなり 35 かのつるき　かれみおこのみ いきおそる　これぞをさむる たからもの　これうつべしと のたまえは　おそれてももか ものいみし　みきめひとつで ねるつるき　やふりあくれは みことのり　いまこのつるき むべによし　わかみこころに かのつるき　かれみおこのみ いきおそる　これぞをさむる たからもの　これうつべしと のたまえは　おそれてもゝか ものいみし　みきめひとつで ねるつるき　やふりあくれは みことのり　いまこのつるき むべに（零紅）よし　わかみこゝろに 36 よくかない　みよのをさまる たからもの　なもやゑがきの つるきとぞ　かねりおほめて たまふなは　あまめひとつの かみとなる　のちにはたれが みたるとき　かなざきおよび むまさかみ　つるきたまわり はたれうつ　やたみをさむる よくかない　みよのをさまる たからもの　なも八ゑがきの つるきとぞ　かねりおほめて たまふなは　あまめ一とつの かみとなる　のちにはたれが みたるとき　かなざきおよび むまさかみ　つるきたまわり はたれうつ　やたみをさむる 37 いきおひも　かれはからして いきおゑる　たとえばかやし きりひらき　たくにこたまの なきことく　きるべきとかは きりつくす　おもいのこらじ つるきとは　つはきのよはひ あにつきて　かれるあのつぞ るはしばの　かわけばもゆる いきおひも　かれはからして いきおゑる　たとえばはやし きりひらき　たくにこ（和）たまの なきことく　きるべきとかは きりつくす　おもいのこらじ つるきとは　つはきのよはひ あにつきて　かれるあのつぞ るはしばの　かわけばもゆる 38 るきのほぞ　きはきのかれて おもひなし　かれにつるきと なつくなり　もしたみおごり みのほとも　わすれてついに つるきうく　うけさせしとて みのかきよ　もしもつかさの おこりにて　たみおからせは つみおおし　よこべにさらに るきのほぞ　きはきのかれて おもひなし　かれにつるきと なつくなり　もしたみおごり みのほとも　わすれてついに つるきうく　うけさせしとて みのかきよ　もしもつかさの おこりにて　たみおからせは つみおおし　よこべにさらに 39 あらためて　そのたみいかす とみことみ　おこりしのひて みちまもれ　わかみのための やゑかきはこれ ときにまた　おおものぬしか もうさくは　はたれやふるの なおもかな　とえはあまてる みことのり　はたれかわざは あらためて　そのたみいかす とみことみ　おこりしのひて みちまもれ　わ（和）かみのための やゑかきはこれ ときにまた　おゝものぬしか もうさくは　はたれやふるの なおもかな　とえはあまてる（真点留） みことのり　はたれかわざは 40 ちかつけず　ゆみやにやふり ちかつけば　たちうちはらふ みのかきぞ　またとふやたみ おさむれば　やたなはいかん みことのり　かがみはたみの こころいる　いれものなれば やたかがみ　つるきはあだお ちかつけず　またとうかきの ちかつけず　ゆみやにやふり ちかつけば　たちうちはらふ みのかきぞ　またとふやたみ おさむれば　やたなはいかん みことのり　か（和）がみはやたの こゝろいる　いれものなれば 八たかがみ　つるきはあだ（徒）お ちかつけず　またとうかきの 41 やゑいかん　きみにこゑみて のたまふは　いしくもこえり これやゑは　むかしふたかみ くにしらす　ものいふみちの あわうたお　あはあめとちち わはははぞ　やはわかみなり このあわや　のどよりひひく はにのこえ　くにおしらする やゑいかん　きみにこゑみて のたまふは　いしくもこえり これやゑは　むかしふた（双）かみ くにしらす　ものいふみちの あわうたの　あはあめとちゝ（父ホ） わははゝ（母モ）ぞ　や（弥）はわかみ（若弥）なり このあわや　のどよりひゝく はにのこえ　くにおしらする 42 たねなれば　あわはあわくに やはやもの　あおひとくさの なもやたみ　やはいえゐなり たはをさむ　みはわかみなり あわくにの　やにいてやしま しらすれは　やはやたならす ももちよろ　かさぬるふしの やえかきぞ　ときにものぬし たねなれば　あわはあわくに やはやおの　あおひとくさの なもやたみ　やはいえゐなり たはをさむ（御零）　み（弥）はわかみなり あわくにの　やにいて八しま しらすれは　やは八たならす もゝ千よろ　かさぬるふし（零詞）の やえかきぞ　ときにものぬし 43 ゑみいわく　むかしものぬし たまわりて　ふかくおもえと まだとけず　いまやふやくに これおしる　これやゑかきは もののへの　ななりとおのか こにこたゆ　てればすへらの よよのかき　おのかこなりと ちかいなす　またみことのり ゑみいわく　むかしものぬし たまわりて　ふかくおもえと まだとけず　いまやふやくに これおしる　これやゑかきは もののへの　ななりとおのか こにこたゆ　てればすへらの よゝのかき　おのかこなりと ちかいなす　またみことのり 44 むべなるや　くしひこなんち みまこより　おこぬしかみの たまふなも　またたらすわれ ふたかみの　たまふさかほこ さいわひに　そのきおゑれは ゆつるなり　うまれすなおに やまとちの　おしえにかなふ すへらきの　やゑかきのおき むべなるや　くしひおなんち みまこより　おこぬしかみの たなふなも　またゝらすわれ 二たかみの　たまふさかほこ さいわひに　そのきおゑれは ゆつるなり　うまれすなおに やまとちの　おしゑにかなふ すへらきの　やゑかきのおき 45 たまふなも　やまとおおこの みたまかみ　ときにくしひこ おそれふし　しばしこたえず もののへら　さうけたまえと すすむれと　またうなたるお こやねまた　なふかおそれそ うけたまえ　われわかけれど こもりとは　よよむつましく たまふなも　やまとおゝこの みたまかみ　ときにくしひこ おそれふし　しばしこたえず ものゝへら　さうけたまえと すゝむれと　またうなたるお こやねまた　なふかおそれそ うけたまえ　われわかけれど こもりとは　よゝむつましく 46 きみのため　なかこひとつに まめなさん　ときにくしひこ うやまいて　うけいたたけば きみはまた　ふとたまかぐに みことのり　まこてるひこの はねのおみ　ふとたまはよよ まつれとれ　またかぐやまは ものぬしよ　むそのもののべ きみのため　なかこ一とつに まめなさん　ときにくしひこ うやまいて　うけいたゝけば きみはまた　ふとたまかぐに みことのり　まこてるひこの はねのおみ　ふとたまはよゝ まつりとれ　またかぐやまは ものぬしよ　六十のものゝべ 47 つかさとり　たみおをさめよ ときにまた　こやねこもりに みことのり　いまきよひとの はねのおみ　こやねはよよの まつりとれ　こもりはよよの ものぬしぞ　ともにまもりて たみおたせ　またすへまこに みことのり　なんぢらまつり つかさとり　たみおをさ（長）めよ ときにまた　こやねこもりに みことのり　いまきよひとの はねのおみ　こやねはよゝの まつりとれ　こもりはよゝの ものぬしぞ　ともにまもりて たみおたせ　またすへまこに みことのり　なんぢらまつり 48 おこたらず　ほつまなるとき やたやすふらん くしひこは　やまとやまへに とのつくり　よおかんがえば としすてに　そふよろやちも きわあれば　のちのまもりは とよけのり　たまのこいれて すへらきの　よよまもらんは おこたらず　ほつまなるとき 八たやすふらん くしひこは　やまとやまへに とのつくり　よおかんがえば としすてに　十二よろ八千も きわあれば　のちのまもりは とよけのり　たまのこいれて すへらきの　よゝまもらんは 49 あめのみち　みもろのやまに ほらほりて　あまのさかほこ さげなから　いりてしつかに ときおまつ　すくなるぬしお みわけんと　すぐなしるしの すきうゆる　おこのみたまの かみはもと　ひのわわけみの ことのりも　あめにつぐとて あめのみち　三もろ（若路）のやまに ほらほりて　あまのさかほこ さげなから　いりてしつかに ときおまつ（御真点）　すくなるぬしお みわけんと　すぐなしるしの すきうゆる　おこ（個）のみたまの かみはもと　ひのわわけみの ことのりも　あめにつぐとて 50 こもりかみ　そえもののへは とまみなり　ことしろぬしは つみはなり　ににきねみこの まもりなりけり こもりかみ　そえものゝへは とまみなり　ことしろぬしは つみはなり　にゝきねみこの まもりなりけり